「たまにめまいがする」
「よく下痢になる」
「胃もたれするけど食べ過ぎてしまう」
こんな悩みを抱えていませんか?
東洋医学から見れば、こんな症状は9月に増加傾向です。
こちらでは、9月に増える不調の原因と対処法について書いています。
9月とは
9月は秋に分類され、東洋医学では早寝早起きが推奨される時期になります。
夏に消耗した気を充実させる時期なので、気を養う朝にしっかりと活動して夜は早く休みましょう。
9月は夏の終わりから秋の始まりであり気温が次第に下がり始め、日中は暑さが残りますが朝晩は涼しくなります。
この時期は夏の湿度が残ることもあり蒸し暑さが続く地域もありますが、基本的には湿度が下がり乾燥した空気が増えます。
さらに日中の気温と夜間の気温の差が大きくなるので、服装や生活習慣の調整が重要になります。
この時期に胃もたれや下痢をする人の多くは食生活が悪く、大腸湿熱という状態になっていることが多くあります。
二十四節季
大腸湿熱は腸に湿気と熱がこもっている状態で、残暑の頃によく見られ下痢や胃もたれの原因となります。
二十四節季では9月8日頃の白露(はくろ)と9月23日頃の秋分(しゅうぶん)があります。
蝉が鳴き止んで鈴虫の音が聞こえだす時期で、日暮れが早くなり朝晩は少しずつ涼しい風が吹いてきます。
残暑と呼ばれる時期ですが、台風が起こるたびに気温が下がって気圧の変化で体調を崩しやすくなります。
白露とは、日中はまだ暑くても夜は空気が冷えて草花や木に朝露が宿る時期という意味です。
中秋の名月が見られる時期でもありますが、昼と朝晩の寒暖差から自律神経が乱れやすい時期でもあります。
9月を元気に乗り切るパパっと薬膳
9月は自律神経が乱れやすく、喉が乾燥して咳風邪をひきやすい時期でもあります。
こんな時期は身体の熱を冷ます清熱の作用や、喉を潤す生津の作用を持つ食材がおすすめです。
肉類なら豚肉で、疲労回復のタンパク質と呼ばれ夏の疲れを癒すのにうってつけの食材です。
秋分を過ぎると徐々に乾燥が始まるので、夏と同じ食事では喉を傷めやすくなります。
胃腸が弱い人は胃炎が起こりやすい時期でもあるので、食欲の秋とは言いますが暴飲暴食は避けるのが大切です。
食事の際には消化を促すためにビタミンCを意識して摂ると胃炎の予防にもなります。
秋の果物の中でも柿とリンゴは清熱生津の作用で身体を潤し咳を止め、どちらもビタミンCが豊富で自律神経を整える作用もあるので特におすすめです。
そして秋の味覚と言えばサンマです。
サンマはアミノ酸の種類と量が魚の中でもトップクラスで、薬膳から見ると活血健胃の作用があります。
胃を元気にして血流を良くする作用なので、喉の粘膜を回復させてくれます。
また、サンマには脂溶性ビタミンA、D、EとEPA(エイコサペンタエン酸)という血流を良くする脂質が含まれ、肌や粘膜を回復する脂溶性ビタミンの吸収率の高さも特徴です。
まとめ
9月は徐々に乾燥し出すので身体に熱がこもりやすくなります。
乾燥に気づかずに夏と同じ行動をしていると大腸湿熱を起こしやすくなるので注意が必要です。
大切なのは身体を潤しながら必要な栄養をきちんと摂ることです。