「ボーっとすることが増えた」
「話したことを忘れている」
「同じ失敗を繰り返すようになった」
こんな悩みを抱えていませんか?
認知機能が低下した状態は認知症と呼ばれます。
こちらでは認知症の東洋医学から見た原因と対処法について書いています。
認知症の原因
認知症は何かしらが原因で脳の神経細胞が壊れ、記憶や判断力に障害が出る病気です。
たんなる老化による物忘れとは大きく異なり、忘れたという自覚が無いのが認知症の特徴です。
認知症の種類としては、
- アルツハイマー型認知症
- レビー小体型認知症
- 脳血管性認知症
などに分けられます。
アルツハイマー型認知症(AD)は、脳内にβアミロイドたんぱく質が蓄積することが原因とされています。
ですが、未だに完全なメカニズムは解明されておらず難病とされています。
症状としては記憶障害と認知障害で、時間の感覚が失われ今日が何年の何日か分からなくなったり、自分の家が分からなくなったりします。
症状が悪化すると家族の判別も難しくなり、自分のことも分からなくなってきます。
レビー小体型認知は、脳の神経細胞の中にレビー小体と呼ばれる異常タンパクが見られます。
こちらは記憶障害などに加えて幻視(げんし)や奇声に暴言などといった行動が現れます。
ただし日や時間帯によって頭がはっきりしたり、ボーッとしたりと認知機能が変動するので気づかれにくいのも特徴です。
また多くの場合で運動の遅さや手のふるえといったパーキンソン病のような症状も現れます。
脳血管性認知症(MID)は、脳梗塞や脳出血の発作後に現れてくる症状です。
脳梗塞や脳出血などの発作を何回か起こしたことが原因となり、気づかずに起こるくらい小さな脳梗塞などが原因になる場合もあります。
主な症状は記憶力の減退による物忘れや、感情のコントロールが出来なくなるなどが見られます。
東洋医学から見た認知症
東洋医学では認知症も体質で考え、血流の状態こそが重要と考えています。
脳の血流が悪ければ認知症の原因となり、東洋医学では血流が悪い状態を瘀血(おけつ)と呼んでいます。
他にも水分代謝が悪い状態を痰湿(たんしつ)と呼び、脳に老廃物が溜まりやすい体質と考えるのです。
つまり、アルツハイマー型やレビー小体型認知症などは痰湿に、脳血管性認知症は瘀血になりやすい体質と言えます。
他にも生命エネルギーの源である酵素が不足した状態を腎精(じんせい)不足とし、認知症の原因の一つとしています。
脳の血流を高めるには
昔は年齢とともに脳細胞は増えなくなると考えられていましたが、最近では70歳を越えた人でも脳細胞は増えるということが分かっています。
鼠で行われた研究では、刺激的で興味ある環境におくと脳細胞が増えることが分かったのです。
対して嫌な行動をどれだけ行っても脳細胞は増えません。
脳細胞を増やすためには老廃物を排泄して血流を高めなければならないので、刺激的で興味のあることを行えば認知症の解消に効果があると言えるのです。
また、適度な有酸素運動は水分代謝を高めて老廃物の排泄を促すので認知機能を高めるのに効果的です。
だから好きな運動を見つけて実践することが認知症の予防や解決に重要なのです。
まとめ
認知機能が低下する原因は老廃物の蓄積と血流の減少です。
体質的に血流が悪かったり水分代謝が悪い人は注意が必要です。
普段から楽しめることを見つけて実践することで予防が可能となります。