「胸が苦しくなる」
「夜に動悸がして眠れない」
「顔色が悪い」
こんなことで悩んでいませんか?
これらは心機能が低下した狭心症で起こり、今回は狭心症の原因となる心血虚について書いています。
心血虚とは
心血虚とは心筋を動かす血(栄養)が不足した状態です。
全身を巡る血(栄養)には優先順位があり、心臓は脳よりも優先順位が高い内臓で全身の10%の血流量があります。
そのため、心臓に血(栄養)が不足するときには、脳にも血(栄養)が不足して精神活動の不調が目立ちます。
心血虚の具体的な症状としては、
- 入眠障害
- 熟睡障害
- 不安感
- 記憶力の低下
などが目立ちます。
特に睡眠障害を抱えていると心臓病のリスクが高まります。
研究によると
- 入眠困難で9%
- 中途覚醒で7%
- 早朝覚醒で13%
も心臓病のリスクが上昇すると言われています。
また同時に3つの不眠症状を持っていると虚血性心疾患のリスクは22%上昇し、さらに虚血性脳卒中のリスクも10%上昇するとのことです。
心血虚は胃腸が弱った脾気虚(ひききょ)から始まることが多く、消化機能が低下していて血(栄養)を吸収できずに起こります。
食後に異常な眠気があり、夜は眠りにくいという状態になります。
器質的な問題としては、心筋が分厚くなった閉塞性肥大型心筋症が考えられます。
心筋がどんどん分厚くなり、血(栄養)の通り道が狭まった状態です。
通り道が狭まることで、血(栄養)が不足して心血虚が起こっています。
遺伝的な面もありますが、閉塞性心筋症を起こしていても無症状で一生を過ごす人もいます。
若くして突然死をする心不全の原因の一つでもあります。
また心血虚は脳の虚血も起こすので、フラフラとしためまいを引き起こします。
血(栄養)には神経伝達物質も含まれているので、心血虚になるとノルアドレナリンなども不足しパニック障害の原因の一つとも考えられています。
ノルアドレナリンが不足すると思うように神経伝達が出来ません。
そのために心臓の機能が低下して心不全が起こるのです。
自律神経を整えてノルアドレナリンの分泌を促し、心臓に血(栄養)を送るには消化に良い食事を心がけて消化器系の負担を減らすのがポイントです。