姿勢が悪くなったと言われた。
運動不足が原因か?
どうすれば治るのか、、
運動不足で姿勢が歪む原因は脊柱起立筋の弱りです。
脊柱起立筋は背骨を正しい位置に保つ大切な筋肉です。
今回は脊柱起立筋について解説します。
脊柱起立筋とは
脊柱起立筋とは、
- 腸肋筋
- 最長筋
- 棘筋
という三つの筋肉の総称で背骨を挟んで両側についています。
脊柱は背骨と同じ意味で、脊柱起立筋は骨盤から頭部まで続く背中で最も大きく長い筋肉となります。
その名の通り脊柱を立てるのが主な作用で、片側の脊柱起立筋が動けば身体を傾ける作用もあります。
背骨を立てて姿勢を維持することから抗重力筋とも呼ばれます。
基本的に身体の下部から上部に向けて付いています。
抗重力筋はいくつかありますが、脊柱起立筋は腸腰筋と大腿四頭筋に並んで加齢によって弱りやすい筋肉です。
抗重力筋の働きは姿勢が重心線からズレたときに直ちに補正することにあります。
理想とされる基本的な立位姿勢はニュートラルポジションと呼ばれ、重力に対してもっとも効率的に身体を支えることができる姿勢です。
ニュートラルポジションの基準となるのは、
- 耳孔
- 肩峰
- 大転子
- 膝関節
- 外果
になります。
人によって多少の差異はありますが、以上のポイントが直線に近い状態で並んでいるのがニュートラルポジションと呼ばれます。
大切なのは完全な直線ではなく、頭部を支えるのに最も効率的な位置にある事です。
足関節の場合は、重心線は外くるぶしより前方を通るため身体は前に倒れやすくなるので、それを補正するのがふくらはぎにある下腿三頭筋になります。
股関節の場合は、重心線は大転子のやや後方を通るため上半身は後方に倒れやすくなるので、それを補正するのが腹部にある腸腰筋です。
さらに腸腰筋はは大臀筋と助け合って働きます。
抗重力筋を大別すると5ヶ所あり、
- 背中
- 腹部
- お尻
- 太もも前
- ふくらはぎ
に分けられます。
これらの箇所がバランスよく身体を支える事で姿勢は効率的に保たれます。
腰痛の原因
腰痛の多くは骨盤の動きが悪いことで腰部の筋肉に過度な負担がかかる事で起こります。
腰部の筋肉で痛みの原因となるのが脊柱起立筋や腰方形筋です。
この脊柱起立筋による腰痛は、腰椎の前弯が失われることで痛みが増加します。
特に50歳を超えた頃から脊柱起立筋は弱りやすくなります。
腰を支える筋肉の中でも腰椎を前弯させるのが脊柱起立筋と腸腰筋です。
そのため腸腰筋の働きが悪いと、腰椎の前弯は脊柱起立筋だけの仕事となります。
腰椎を前弯させる作業を押し付けられた脊柱起立筋は、身体の異常を腰痛という形で警報を出すのです。
ここで大切なのは、脊柱起立筋を鍛えるだけでなく腸腰筋も伸ばす事です。
また腰椎を後弯させる腹筋や殿筋を緩める事も大切です。
脊柱起立筋を鍛える
腰の負担を減らすためには、脊柱起立筋を鍛えて腰椎の前弯を保つことは必須です。
脊柱起立筋を鍛える体操には、
- バックエクステンション
- バードドッグ
などがあります。
バックエクステンションのやり方
- 床にうつ伏せになり脇を占め両手を体の横にセット
- 胸と脚を同時に浮かせて背筋をする
- 1秒間キープしてゆっくりと戻します
この動きを痛くない範囲で5~10回ほど繰り返しましょう。
脊柱起立筋は姿勢を維持する筋肉なので、反動をつけて勢い良くするのではなくゆっくりと動かす方が鍛えられます。
姿勢を維持する抗重力筋は自重を利用して鍛えるのが基本です。
バードドッグのやり方
- 床に四つん這いになる
- その状態から片腕と反対側の足を伸ばす
- 伸ばした腕と足を一直線にしてゆっくりと戻す
- 逆側も行う
この動作を左右ともに5~10回ほど行いましょう。
バードドッグは体幹も鍛えられる便利な体操です。
脊柱起立筋のスマート筋トレ
- 立った姿勢で合掌して上に伸ばす
- 下半身は固定して上半身を反らす
- 背骨を軽めに反らす動きを20回ほど繰り返す
まとめ
姿勢が歪んで猫背になるのは脊柱起立筋の弱りが原因です。
特に加齢とともに姿勢が猫背になるのは脊柱起立筋がきっかけです。
そのため姿勢をキレイにするには脊柱起立筋を鍛えることが大切です。