東洋医学から見た脾気虚の原因と解消する薬膳

お腹の調子が悪い。

胃もたれがして食欲がない。

少し胃痛もする。

そんな悩みは脾気虚かもしれません。

脾気虚とは消化器系の弱りです。

身体が弱る原因は色々とありますが、脾気虚は気虚の代表です。

今回は、そんな脾気虚について解説します。

脾気虚とは

脾気虚とは、消化器系の機能低下の状態を指します。

東洋医学の脾は膵臓を指し、胃の助けを借りて食物を消化吸収する役割を担っています。

あまり知られていませんが、膵臓は死後に自らの消化液で溶けてしまうので近年まで存在を認識されていませんでした。

脾気虚は全身の気虚を引き起こす原因なる状態で、脾の気(代謝)が不足すると消化吸収の機能も低下します

すると気の推動作用が不足すると、気滞や痰湿なども伴いやすくなります。

脾気虚は心肺機能の低下も招きます。

慢性呼吸器疾患やアレルギー疾患の人は肺が弱っていることが多いですが、その裏には脾気虚が隠れている場合が多くあります

脾気虚は水分代謝の低下も招くので、冷えやむくみなどの痰湿の症状が多く見られます。

そんな脾気虚を解消するには気を補うことが大切ですが、補気は脾だけでなく肺も同時に行うことがポイントです。

脾気虚は全身の気虚を引き起こすので、他の臓器の気虚の場合も脾気虚の解消は必須です

ただし脾気虚は精神的なストレスなどが原因の肝鬱気滞がきっかけで起こる場合もあるので、その場合はあわせて肝鬱気滞の解消も必要となります。

薬膳から見ると、脾気虚の解消に効果的なのは補気補肺です

気(代謝)を高めるだけでなく、肺を潤して肺の機能を高めるのが補肺です。

補気補肺には

  • 桃や蜂蜜などの甘味
  • 鯖のような青魚
  • 山芋のようなネバネバ食材

などがあります。

大切なのは消化しやすく栄養価の高い食品を普段からこまめに摂ることです。

暴飲暴食は脾の負担となるので、胃もたれなどを感じる時には食事量を減らすことも大切です。

また脾気虚を起こさないためには、早食いをせずによく噛むことも重要です。

基本的に脾胃などの消化器系を回復させる一番の薬は空腹の時間です

ただし脾気虚が長く続く時には血虚の症状も現れるので、栄養面を重視した食事も大切です。

特にストレスが原因で脾気虚が起こっている人は血虚も同時に起こしやすいので、血虚を解消する食事も心がけましょう。

脾胃を元気にするのは補中益気の作用があるアボカドやカボチャ、棗(なつめ)などです。

カボチャは冬至に食べる習慣のある食材です。

冬は寒さが原因で胃腸が弱りやすいので、胃腸の機能を高めて気(代謝)を高めるカボチャが重宝されたのです。

また棗は東洋医学では脾胃を助ける五果の一つです。

補気健脾の食材には枝豆、カボチャ、さつま芋、タピオカ、もち米、鰯や鰹、鯖、鰤などの魚類に五畜で脾胃を助ける牛肉などがあります。

補中益気や補気健脾の食材は脾胃を助けて気(代謝)を高める食材なので、胃の調子が悪い人や血虚を起こしやすい人は普段から意識して摂りましょう。

まとめ

脾気虚は胃腸が弱い人はなりやすい症状です。

また気虚全般は脾気虚から始まります。

そのため身体が弱っているときにはまずは脾気虚から解消しましょう。

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