「キレイな姿勢を作りたい」
「意識してもすぐに猫背になる」
「ずっと意識するのは難しい、、」
きれいな姿勢は筋肉が作ります。
とは言っても特別に身体を鍛える必要はありません。
大切なのは重力に対抗する筋肉が協力し合うことです。
今回は重力に対抗する抗重力筋について解説します。
抗重力筋とは
抗重力筋とは、地球の重力に対して姿勢を保持するために働く筋肉のことです。
地球の重力に対して姿勢を保つためには、足から腹部、胸部、首までをバランスよく維持しなければなりません。
どれだけ力を抜いても、立っているだけ座っているだけで常に抗重力筋は緊張しています。
つまり抗重力筋は最も多くの負担がかかっている筋肉と言えます。
本来なら抗重力筋は助け合ってバランスを取ります。
助け合うことで各々の負担を減らすのですが、身体に歪みがあるとどれかの筋肉の負担が大きくなります。
また日常生活で歪んだ姿勢が癖になると、抗重力筋は負担のかかる姿勢にも関わらず常にその姿勢を維持しようとします。
慢性的な肩こりや腰痛は、抗重力筋に余計な負担を与えバランスが崩れた結果と言えます。
抗重力筋を働かせるには
抗重力筋は姿勢を維持する筋肉なので、じっとしている方が負担が大きくなります。
そのため歩いたり動いたりしている方が抗重力筋は緩むのです。
現代人は長期間の座り仕事や運動不足が原因で抗重力筋の緊張が続き、抗重力筋が緩めなくなり硬くなっています。
身体を支えている主な抗重力筋は、
- 僧帽筋
- 脊柱起立筋
- 腹直筋
- 腸腰筋
- 大殿筋
- 大腿四頭筋
- 下腿三頭筋
などになります。
これらの筋肉が運動不足で硬くなると、さらに姿勢が歪んで余計に身体の負担が増える悪循環に陥ります。
年をとると姿勢が悪くなり、足元がおぼつかなくなるのは抗重力筋の弱化が原因です。
また抗重力筋が弱るのはセロトニンの分泌が減るせいでもあります。
抗重力筋を元気にするには
いつまでも健康な体で過ごせるように、しっかり抗重力筋を鍛えることが大切です。
バンザイ運動)
- 下腹を凹ます
- 内腿をギュッと締める
- つま先立ちしてバンザイをする
- その姿勢で5秒間保持する
以上の動作を朝と晩に5回ずつ行いましょう。
キレイな姿勢とは脱力した状態で、
- 耳
- 肩
- 股関節
- 膝関節
- 外果
などがほぼ一直線に並んでいる状態です。
立位姿勢であれば、前面の腹筋群や太ももの筋肉よりも後面の背筋やふくらはぎの筋肉が重要な働きをしています。
通常であれば立位では前方に倒れやすくなりますが、ふくらはぎの筋肉である下腿三頭筋が働いて姿勢を保持します。
また背骨は腸腰筋が働くことでS字カーブを保持しますが、腸腰筋によってアンバランスになった骨盤はお尻の大臀筋が働くことで安定させます。
基本的に強い足腰を作るためには日々のウォーキングが欠かせません。
ウォーキングが出来ない時は家の中でのスクワットがおすすめです。
日常動作の基盤となる動作は主に下肢の筋肉によって行います。
そのため高齢になっても元気でいるためには強い足腰が欠かせません。
強い足腰を維持するにはスクワットが最も効果的です。
スクワットを繰り返し行うと、太腿の前後の筋肉とお尻の筋肉の機能を高められます。
また胸を張って背筋を伸ばして行う事で、腹筋や背筋にも良い効果があります。
ポイントは膝をつま先よりも出さない事です。
膝がつま先よりも前に出ると、膝の屈曲が大きくなり膝関節に負担がかかります。
基本的にスクワットはお尻を後ろに引いて、椅子に座るイメージで行います。
足腰が弱っている人や上手くイメージが出来ない人は実際に椅子に座ったり立ったりしてスクワットしてみましょう。
特に40代から筋力の加齢変化は大きくなり弱くなります。
加齢による筋力低下は腰を伸ばす筋肉が弱くなりやすいので、高齢者では腰が後ろに曲がった姿勢になりやすいと考えられています。
まとめ
抗重力筋はキレイな姿勢を作るのには必須の筋肉です。
ですが運動量が減ると抗重力筋はどんどん弱くなっていきます。
バンザイ運動やスクワットは弱りやすい抗重力筋を鍛えるのに最も効果的な運動なので続けましょう。