「成長ホルモンはは子供に重要なんじゃ?」
「大人にも関係があるの?」
「どんな効果があるんだろう」
こんな悩みを抱えていませんか?
身体の健康を維持するのに重要なのが成長ホルモンです。
今回はそんな成長ホルモンの効果と分泌を増やす方法について解説します
成長ホルモンとは
成長ホルモンは、脳の下垂体(かすいたい)から分泌されます。
成長ホルモンは、
- 肝臓
- 筋肉
- 脂肪
などのさまざまな場所で代謝を促進し、寝ている間に身体を修復します。
成長ホルモンが不足すると脂肪代謝が低下し、脂肪肝のリスクが高まります。
また成長ホルモンはインスリン様成長因子を介して細胞の代謝を促します。
成長ホルモンは脳腫瘍などが原因で分泌が低下する場合があります。
そして成長ホルモンは加齢とともに低下していきます。
健康な人で思春期の頃から比べれば成長ホルモンの分泌量は減少します。
思春期の頃を基準として、30歳から40歳で50%、60歳の頃には30%くらいになります。
だから年齢とともに疲れがとれなくなるのは成長ホルモンの不足なのです。
成長ホルモンの効能
成長ホルモンが不足すると、代謝にかかわるさまざまな問題が現れます。
成長ホルモンが不足すると、
- 悪玉コレステロールが増加
- 中性脂肪が増加
などが起こります。
悪玉コレステロールと中性脂肪の増加は動脈硬化が進む原因となります。
悪玉コレステロールはコレステロールを体の隅々に運ぶ働きをします。
ですが多すぎると血栓を作り血管を詰まらせます。
また、成長ホルモンが出なくなると心臓の機能が徐々に低下していきます。
動脈硬化が起こると動脈の壁が厚くなり弾力性が乏しくなります。
結果として血流が悪くなり、急性心筋梗塞などの症状が起こりやすくなります。
動脈硬化が悪化すると心疾患のリスクは跳ね上がります。
そして中性脂肪が増えると血糖値を下げるインスリンの働きが悪くなります。
インスリンの働きが悪いと血糖値が下がらなくなり糖尿病となります。
成長ホルモンは、骨格や筋肉を発達させ脂肪を分解します。
そのため60歳を超えて成長ホルモンが不足すると脂肪は増えやすくなり筋肉量は低下します。
成長ホルモンの不足がサルコペニアと呼ばれる筋肉の不足を引き起すのです。
骨粗鬆症などの骨がもろくなる原因も成長ホルモンの不足によります。
また60歳の頃には発汗量も減少するので、運動機能はどんどんと低下して熱中症のリスクも高まってきます。
そんな60代の時期には成長ホルモンが必須ですが、睡眠の質が低下すると成長ホルモンの分泌量は減ってしまいます。
睡眠ホルモンであるメラトニンも加齢によって減少するので成長ホルモンも不足しがちになります。
そのためア60代の時期を元気に過ごすには、メラトニンの分泌量を高めて睡眠の質を高めるのが必須です。
成長ホルモンを増やすには
成長ホルモンの分泌量は日々の生活で増減します。
成長ホルモンの分泌量を左右するのが、
- 質の良い睡眠
- アミノ酸の豊富な食事
- 血糖値の低下
- 運動
などです。
成長ホルモンは深く眠っているノンレム睡眠の時に最も多く分泌されます。
そしてノンレム睡眠は眠り始めに最も深くなります。
最も深い睡眠は、メラトニンが多く分泌されている時間でもあります。
メラトニンは深夜に最も多く分泌されるので、昼寝では本当に深い睡眠はとれません。
そのため、昼寝を長時間して夜更かしをすると成長ホルモンが少なくなるので注意が必要です。
昼寝はあくまで仮眠として30分以内に抑えるのがポイントです。
成長ホルモンの分泌促進に役立つ食事はアミノ酸を摂取することがポイントになります。
20種類ほどあるアミノ酸の中でも、成長ホルモン分泌を促す働きがあるといわれるのはアルギニンです。
アルギニンは、
- 大豆
- マグロ
- 鶏卵
- うなぎ
- ニンニク
などに多く含まれます。
人間は脳が糖分を必要とするため、血糖値が低下するとコルチゾールやアドレナリン、成長ホルモンなどを分泌し体内の脂質やアミノ酸から糖を作るように指令を出します。
そのため日々の食事の間に空腹を感じる時間を作ることが大切です。
そして成長ホルモン(GH)の分泌量を増やす習慣が運動です。
運動や労働などで筋肉や体組織が疲弊すると、そのストレス反応としてコルチゾールや成長ホルモンが分泌されます。
成長ホルモンもまた筋肉や体組織を再生して修復するために分泌されます。
運動をするとジョギングなどの有酸素運動よりも、筋力トレーニングのような無酸素運動のほうが成長ホルモンを分泌しやすいと言われています。
また成長ホルモンは水溶性になるので、尿として排泄されることで新たな分泌が促されます。
まとめ
成長ホルモンは代謝を促し、健康を保つ重要なホルモンです。
ですが加齢によって分泌量は減少し、生活習慣病などのリスクも高まります。
そんな成長ホルモンを増やすには睡眠の質を高めるグッスリ睡眠が大切です。