自律神経と聞くとどんなイメージがあるでしょうか?
世間では自律神経は精神的なものというイメージを持っている人もいます。
実際には自律神経は精神と肉体の両方に作用します。
こちらでは東洋医学から見た自律神経について書いています。
自律神経とは
自律神経とは身体の働きを調整する神経で交感神経と副交感神経の二つがあります。
主に交感神経は身体の働きを活性化し、副交感神経は逆に身体を休ませます。
状況に応じて交感神経と副交感神経が入れ替わりで働くことで、自律神経は私たちの身体をベストな状態に保ちます。
交感神経が優位に働くと、
- 心拍数と心収縮力は増加
- 血管は収縮
- 胃腸の動きは低下
- 膀胱は弛緩
などの作用が現れます。
逆に副交感神経が優位に働くと、心拍数と心収縮力は低下し血管は弛緩、胃腸の動きは亢進、膀胱は収縮するなど真逆の作用が現れます。
またストレスを受けると交感神経が優位に働きます。
ストレスにより交感神経が優位になると白血球の顆粒球が増加します。
すると顆粒球が産生した活性酸素が増えて、身体の組織が傷害されて生活習慣病やガンにかかりやすくなります。
老化を促進する主な原因も活性酸素です。
そのため癌や生活習慣病を予防して、老化しにくい身体を作るには副交感神経が優位な状況を維持することが大切となります。
の維持には日中でも時に副交感神経を刺激してリラックスすることが必要なのです。
自律神経と背骨
自律神経は背骨の中を通ります。
そのため首や肩こりが自律神経に影響を与えると考えられています。
まだ自律神経と背骨のメカニズムはっきりとは解明されていません。
ですが、首の筋肉のコリを解消すると自律神経失調症の諸症状が解消されたという人が多くいるのも事実です。
背骨は椎骨という骨が重なった構造で三種類に分類されます。
上から
- 頚椎(7)
- 胸椎(12)
- 腰椎(5)
と椎骨が複数重なっています。
頚椎は複雑な構造でいくつもの筋肉群が取り巻いています。
また、頚椎には脳から出ている脊髄と呼ばれる中枢神経が通ります。
頚椎から腰椎には脊柱管(せきちゅうかん)というトンネル状の空間があり、その中を脊髄神経が通っています。
脊髄神経から枝分かれしたものが自律神経と呼ばれ、そこから各臓器に連絡して自律神経の作用を発揮します。
東洋医学から見た自律神経
身体と精神はお互いに影響しあっています。
この身体と精神の相互関係をつなぐのが自律神経と言えます。
自律神経とは意識しなくても身体を調節してくれる神経です。
では自律神経に影響を与える要因とは何でしょうか?
自律神経に影響を与えるもは、
- 肉体的ストレス
- 精神的ストレス
に分けられます。
肉体的ストレスには疲労だけでなく、気温差や気圧など外部環境の変化が挙げられます。
さらに血糖値や中性脂肪などの血液の変化も身体にはストレスとなります。
精神的ストレスとは嫌な事だけではありません。
東洋医学では、精神を左右するのは怒・喜・思・憂悲・恐驚などの感情の変化全般を指します。
怒りや喜び、恐れや驚きといった感情は交感神経が高まります。
対して思い悩んだり悲しんだりといった感情は副交感神経が強くなります。
どちらが良いというものでもなく、自律神経を整えるという意味では全ての感情が大切なのです。
また肉体的ストレスには過労や睡眠不足などに加えて気温差や気圧差も加わります。
そのため何も変わったことが無くても、季節が変われば自律神経は乱れやすくなるのです。
例えば雨や寒い日などの低気圧の時には副交感神経が優位になって身体は力が入りません。
対して、晴れや暑い日の時には交感神経が優位になって元気に過ごせます。
また身体がむくんでくると副交感神経が優位になります。
まとめ
インサイド整体は身体にかかるストレスを解消できるように、気血津液を整えることでストレスを解消できる身体にします