[kaiwa1]東洋医学で重視しているのは気血津液です。
その中でも気は様々な役割があります。
今回は気の役割の一つである推動作用についてかいせつします[/kaiwa1]
気の推動作用とは
気とは生命エネルギーであり心身の活動を調節するものです。
体内を流れるエネルギーで、アーユルヴェーダならチャクラなどとも表現されます。
生理学ならATPなどとも表現され心身の活動源となります。
人間の身体は消化や吸収、排泄をするだけでも多くのエネルギーを必要としています。
さらに血液を巡らせたり、体温を正常に保ったりするのにも一定のエネルギーが必要となります。
心身ともに強い人は気が充実していると考えられますが、心身ともに弱い人は気が不足したり滞ったりしやすいと言えます。
そんな気の作用の一つである推動作用には、
- 生長と発育
- 代謝
- 血液循環
などの生体活動を推し進める働きがあります。
推動作用の影響
推動作用は主に血や津液を身体中に巡らします。
血や津液は自力では体内を巡れないので、気の推動作用で全身を巡ります。
そのため血が滞った瘀血(おけつ)や、津液が滞った痰湿(たんしつ)は推動作用が低下したことによります。
結果として気の推動作用の低下により身体の代謝も低下します。
すると血や津液を作る量が不足して、血虚(けっきょ)や陰虚(いんきょ)も起こります。
人間の一生は生まれてから成長し、体力盛んな時期を過ごしてから老いて死にます。
この一生の流れは人によって差があり、いつまでも若々しい人もいれば年齢よりも老けている人います。
老化が加速する人も気の推動作用が低下している状態です。
推動作用が低下する原因
推動作用を左右するのが宗気(そうき)と呼ばれる気です。
宗気とは、飲食物からの栄養と呼吸によって得られる空気が原料となります。
そのため宗気は特に心肺の活動を支えて心臓と肺に大きく影響します。
宗気は肺による呼吸と心臓による血流に影響を受けます。
呼吸が深く一定のリズムを保っていれば宗気は充実します。
宗気が十分であれば発語がはっきりとして声は大きくよく通ります。
そのためカラオケなどで大きな声で歌うのは宗気を充実させます。
また脈拍はゆっくりで一定リズムにすることも宗気を充実させます。
脈拍の速度とリズムは自律神経に左右されるので、腹式呼吸で深い呼吸をすることは脈拍の速度とリズムを整えるのに効果的です。
普段から緊張が続いて自律神経が乱れていたり浅い呼吸が続くと、宗気が不足して気の推動作用が低下します。
だから普段から腹式呼吸を意識することは大切です。
[kaiwa1]健康的な人というのは気が充実しています。
体力的なものや見た目も含めて年齢よりも若々しい人は推動作用のおかげです。
だから気の推動作用は意識して高めることが大切です[/kaiwa1]