ホルモンのバランスってなぜ重要なの?
バランスが崩れたらどんな問題が起こるんだろう。
色々なホルモンがあるけど何が重要なのか。
そんなことで悩んでいませんか?
身体には重要なホルモンが色々とあります。
その中でも三大神経伝達物質は心身ともに大きな影響を与えます。
今回は三大神経伝達物質であるセロトニンを解説します。
セロトニンとは
セロトニンは、人間の精神面に大きな影響を与える神経伝達物質です。
セロトニンが不足すると精神のバランスが崩れます。
うつ病や自律神経失調症の原因の多くはセロトニンが不足した状態にあると言われています。
東洋医学ではうつ病や自律神経失調症を気滞や瘀血と表現します。
気滞は神経の伝達が上手くいかない状態で、瘀血はホルモンの運搬が上手くいかない状態です。
セロトニン神経の役割は、
- 自律神経を調節する
- 抗重力筋を活性化する
- 痛みの感覚を抑制する
- 心のバランスを保つ
などがあります。
セロトニンは、ノルアドレナリンとドーパミンと並んで三大神経伝達物質と呼ばれます。
セロトニンが分泌されることで、副交感神経を伝達するアセチルコリンが分泌されます。
気滞が原因の自律神経失調症はアセチルコリンの分泌不足であり、瘀血が原因のうつ病などはセロトニンが上手く運搬されない状態です。
ですが現代人の多くはセロトニンが不足した状態にあると言われています。
セロトニンは必須アミノ酸のトリプトファンという物質から合成されます。
トリプトファンからセロトニンを合成するときにはビタミンB6も必要になります。
トリプトファンを多く含むのは大豆製品や乳製品で、ビタミンB6は様々な食材に含まれます。
ビタミンB6は、
- 玄米
- 小麦胚芽
- レバー
- マグロ
- 鰹
などと幅広い食材に含まれます。
セロトニンを分泌するには
セロトニンの原料であるトリプトファンとビタミンB6に加えて、セロトニンは特定の行動で分泌されます。
セロトニンを分泌するのは、
- 日光浴をする
- リズムよく運動する
- 腸内環境を整える
などの行動です。
セロトニンは日光を浴びることで分泌が促され、適度な運動を行うことで小腸の活動も活発になります。
そしてセロトニンが作られるのは日中で、寝ている間はほとんど作られません。
夜になるとセロトニンはメラトニンへと姿を変えていきます。
そのためセロトニンを増やすのに効果的なのは、日中に屋外で運動をする事です。
体内にあるセロトニンの90%は小腸にあります。
小腸でセロトニンの元が作られ、脳内でのセロトニンとして活用されています。
そのため小腸の動きを活性化させるために、食事の際にはよく噛む事も大切です。
加えて腸内環境を整えることで小腸内におけるセロトニンの分泌量が増えていきます。
どんな運動が理想的か?
基本的にセロトニンの分泌を増やすのはリズムのある運動です。
そのためダンスなどを踊る事は肉体的にも精神的にも良い効果があります。
ですがダンスが苦手な人にはウォーキングがおすすめです。
運動というとランニングをイメージする人が多いですが、リズムのある運動をしようと思えば呼吸が乱れない方が効率的です。
呼吸が乱れるとリズムも乱れるので、少し息が弾むくらいのウォーキングのほうがセロトニンの分泌には向いています。
また脱力して行うスマート筋トレもおすすめです。
男性は女性よりも脳内でセロトニンを作る能力が50%も高いと言われます。
感動して涙を流すと脳内でのセロトニンは活性化されます。
男性は感動する映画を見るだけでも女性よりも多くのセロトニンが分泌されるのです。
女性の場合であれば、女性ホルモンのエストロゲンがセロトニンを活性化させる働きを持っています。
エストロゲンが活性化する月経後の時期は、女性は肌の状態が良くなり精神的にも安定します。
腸内細菌のうち乳酸菌やビフィズス菌が多いとビタミンB群を産生してくれます。
セロトニンの分泌にはビタミンB6が欠かせません。
そのため、腸内細菌の餌となる食物繊維を意識して摂ることが効果的です。
また腸と脳は互いに影響を及ぼしあう脳腸相関(のうちょうそうかん)があることが分かっています。
肉体的にも精神的にも動きを調節するには、さまざまな指令を伝える神経伝達物質が必要です。
脳と腸ではどちらでもセロトニンが分泌されています。
そのため腸でのセロトニンの分泌が過剰になると、脳ではセロトニンが不足します。
セロトニンは小腸の動きを高める作用もあるので、便秘の際にはセロトニンの分泌が増えて脳でのセロトニンは不足し不安になったりイライラしたりしやすくなったりします。
そのためセロトニンの偏りをなくためにも、腸内環境を整えて排便のリズムを作ることも重要です。
まとめ
セロトニンの不足は心身ともに問題が起こります。
現代人は特に意識して分泌させたいホルモンです。
普段から運動不足の人は注意しましょう。