[kaiwa1]50代になると津液(水分)の減少が顕著になります。
今回は津液(水分)が減少するメカニズムについて解説します[/kaiwa1]
津液(水分)の減少
津液(水分)とは身体を巡る水分を指します。
50代になって津液(水分)が減少するのは、
- 保水力
- 保湿力
の低下があると言われます。
保水力とは体内の筋肉や内臓などの組織に溜められている水分量です。
保湿力とは身体の水分を留めておく力です。
どちらの力も子供の時は十分にありますが年齢とともに低下していきます。
そのため両方の力を高めることが50代からの津液(水分)の減少に歯止めをかけて健康を維持できます。
保水力の低下
保水力は体内に蓄えられている水分ですが、年齢とともに保水量は減っていきます。
30代くらいまでは体重の60%が水分ですが、50代になる頃には50%まで減っています。
加齢によって筋肉量が減るので、筋肉に蓄えられている水分が減っていくのです。
体内の水分は、
- 血液に約8%
- 組織間に約20%
- 細胞内に70%
くらいの割合で貯蔵されています。
ここでポイントとなるのが細胞内の水分量です。
細胞には脂肪と筋肉がありますが、脂肪の保水率が10~20%なのに対し、筋肉は75~80%もの水分を含むことができます。
そのため50代から保水力が低下するのは筋肉量の低下が潜んでいるのです。
体内の保水力を高めるには普段からウォーキングやハイキングなどで筋肉量を減らさないのがポイントです。
保湿力の低下
人間の身体には天然保湿因子が皮膚に備わっています。
保湿因子の成分としては、
- アミノ酸
- 尿素
- ミネラル
- 有機酸(ピロリドンカルボン酸など)
などがあります。
肌の表面には表皮があり、肌の保湿には表皮のいちばん表面にある角層がバリアとして重要な働きをしています。
表皮は厚さが平均約0.2ミリのとても薄い膜で4層からなります。
肌の潤いを保つ角層のバリア機能にはの保湿因子以外にも、皮脂膜と細胞間脂質があります。
皮脂膜とは主にトリグリセリドや遊離脂肪酸、スクワランなどで構成されており肌全体を保護しています。
保湿因子の主な役割は角層の中で水分を保持することです。
そして肌の潤いを保つのに最も重要な役割を果たすのが細胞間脂質で、セラミドを中心とした脂質が水分を挟み込み角層の潤いの80%以上を保ちます。
保水力も保湿力も決め手となるのは良質なたんぱく質です。
ですが50代になって急に保水力が低下しているのは、たんぱく質の消化吸収力が原因です。
50代になると今までと同じような食事をしていても、消化吸収できないためにたんぱく質が不足しがちです。
そのため消化吸収を促す酵素を意識した食事が必要となってきます。
[kaiwa1]50代から津液(水分)の減少が始まるのは、体内の変化によります。
それが消化機能の低下によるたんぱく質の吸収力の低下です。
結果として不足したたんぱく質の分だけ、筋量が減り保水力が低下しやすくなるのです。[/kaiwa1]