[kaiwa1]東洋医学から見ると、全ての症状は証に分けることが大切です。
症状名にとらわれず、適切な処置をするためには自分の状態を知ることから始めるのです[/kaiwa1]
足底筋膜炎とは
東洋医学では、足底の痛みだけに着目しません。
そもそも足底は痛みにくい場所なので、足底が痛むときには身体が弱っていると考えます。
だからどこが痛むかよりも、どこが弱っていて足底に負荷をかけているのかを考えます。
また加齢による衰えを腎虚(じんきょ)と呼び、足底に限らず腰から下半身にかけての弱りを引き起こすと考えています。
足底の痛みの原因としては、
- 肝腎陰虚(かんじんいんきょ)
- 気血両虚(きけつりょうきょ)
が考えられます。
腎虚は加齢によるものですが、腎が弱る水分不足や塩分過剰も拍車をかけます。
そのため普段から濃い味付けの物を食べて、水分の補給が不十分な人は足底に限らず下肢の痛みが出やすいとは考えられます。
肝臓は過労や睡眠不足でも弱り、運動不足の人も肝臓が弱くなります。
気血両虚は、気(代謝)と血(栄養)の両方が不足しています。
気(代謝)が低い人は運動不足などが原因で、血(栄養)の不足は偏った食事や消化機能の低下を疑います。
足底部の痛みで多いのは、踵を中心とした痛みと腫れです。
多くの場合は、一時的で時間と共に痛みも腫れも引いていきますが、踵の痛みが数カ月も残るなら異常事態です。
これは身体の回復力が低下している事もありますが、足底部にずっと負担をかけている証拠なのです。
踵を中心とした痛みの多くは、ふくらはぎの筋肉が硬くなっている事が多いので、ふくらはぎの筋肉が緩むとマシになる事が多くあります。
ただし、東洋医学から見るとふくらはぎを通る経絡は腰も通っているので、腰部も合わせて筋肉を緩めてやるのが効果的です。
ふくらはぎの筋肉が硬くなる主な原因は冷えなので、まずは温めてやる事も大切です。
足が冷えている人は、普段から足がつりやすい特徴もあり、常にだるさなどを訴えます。
ふくらはぎや腰の筋肉を緩めても効果がない時は、内転筋などの硬さも疑います。
足の内側から腹部にかけての筋肉の硬さが合わさる事で、足底筋膜炎はより治りにくくなります。
基本的に足は疲れにくく回復が早い部位なので、朝から痛みやだるさが残るときは健康とは言えません。
ふくらはぎの筋肉の硬さは冷えであることが多いですが、足の内側の筋肉は水分不足で乾燥して硬くなっている場合も多いのです。
こんな時には温めるだけでなく、白湯を飲んで身体を潤してやることも重要です。
まずは普段の生活を振り返ろう
[kaiwa1]現代医学では、足底筋膜炎は使い過ぎで起こると考えます。
ですが、最近では運動不足の人にも増えています。
そんな時には逆に運動不足が原因となるので安静にするばかりでなく、きちんと身体を動かすことが大切なのです[/kaiwa1]