[kaiwa1]パッパッと薬膳では腸内環境を重視します。
腸内環境を整えるのに必要なのがプロバイオティクスです。
今回はプロバイオティクスについて解説します[/kaiwa1]
プロバイオティクスとは
プロバイオティクスとは乳酸菌やビフィズス菌を指します。
プロバイオティクスが有名になった背景には、アスピリンなどによって傷ついた小腸の回復に役立つことが分かったからです。
アスピリンなどの非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)は、胃や十二指腸潰瘍の原因としてよく知られています。
また高果糖食も小腸の粘膜を傷つけることが分かっています。
アスピリン小腸粘膜傷害モデルに制酸剤(PPI)を投与すると、小腸で粘膜傷害の増悪が認められました。
PPIによって胃酸分泌を抑制すると、小腸内のpHが上昇し腸内細菌の構成が乱れます。
pHが上昇してアルカリ性に傾くと、腸の粘膜を保護しているムチンを分解する細菌が増えて小腸の粘膜を傷つけます。
また、ビフィズス菌は過剰な炎症を抑える制御性T細胞を増加させることも発見されました。
制御性T細胞は、過剰な炎症を抑制するリンパ球です。
胃や小腸の炎症を抑えるのにビフィズス菌が効果を発揮したとのことです。
プロバイオティクスとプレバイオティクス
プロバイオティクスは人の身体に良い影響を与える微生物です。
対してプレバイオティクスとは、そんな善玉菌を増やす食物成分で、
などを指します。
プレバイオティクスは胃で消化されずに腸まで届く成分です。
約100兆個もいる言われる腸内細菌ですが、多くは大腸に棲息しており重さにして約1kgにもなります。
これらの細菌は同じ種類のものがまとまって分布し、まるでお花畑のように見えるので腸内フローラとも呼ばれます。
そんな腸内細菌は
- 善玉菌
- 悪玉菌
- 日和見菌
に分けられます。
前述した乳酸菌やビフィズス菌が善玉菌です。
悪玉菌にはウェルシュ菌やブドウ球菌などがあります。
日和見菌には大腸菌などがあります。
これらの菌の比率は、健康な人であれば一定に保たれます。
腸内環境が悪化するというのは、腸内細菌の比率が崩れた状態です。
年齢を重ねると、ウェルシュ菌は増加し、ビフィズス菌は減少します。
そのため何もしないと加齢とともに腸内細菌の比率は崩れやすくなります。
悪玉菌の比率が多くなると有害な菌が増殖し、腸内で有毒なガスが発生し、おならや便が臭くなります。
普段からプレバイオティクスを摂取することで、乳酸菌やビフィズス菌の増殖を促せます。
乳酸菌やビフィズス菌が増えることで、ミネラルの吸収が促進され炎症性腸疾患の予防や解消にもつながります。
[kaiwa1]プロバイオティクスとプレバイオティクスは似ていますが意味は違います。
プロとつくのが乳酸菌やビフィズス菌で、プレとつくのが乳酸菌やビフィズス菌の餌となる成分です。
最近では腸の炎症を鎮め腸内環境を整える成分としてプレバイオティクスは注目されています[/kaiwa1]