身体で重要な筋肉はどこか?
立って歩くのに必要なのは抗重力筋で、大腿四頭筋は抗重力筋の一つです。
この筋肉が弱ると階段の昇り降りなどが辛くなります。
今回は、そんな大腿四頭筋について解説します。
大腿四頭筋とは
大腿四頭筋とは太ももの前面にある筋肉で、全身の筋肉の25%もの体積があります。
ただし大腿四頭筋は単一の筋肉ではなく4つの筋肉の総称です。
大腿四頭筋には、
- 内側広筋
- 外側広筋
- 中間広筋
- 大腿直筋
の4種類があります。
これらの筋肉は起始は違いますが、停止は同じ脛骨粗面になるので大腿四頭筋としてまとめて呼ばれます。
内外側・中間広筋は大腿骨に付着しますが、大腿直筋だけは骨盤から始まる2関節筋となります。
そのため、内外側・中間広筋は膝関節の伸展のみですが、大腿直筋は股関節の屈曲作用も持っています。
また、外側広筋は下腿外旋、内側広筋は下腿内旋の作用を持っています。
大腿直筋は特に速くて力強い羽状構造の速筋です。
抗重力筋としての役割
大腿四頭筋の主な役割は膝関節を伸ばすことと、足を前に持ち上げることです。
下半身の筋肉は全身の半分以上の筋肉を占めているため、衰えてくると移動機能が低下します。
その中でも大腿四頭筋の筋力が低下すると、膝が曲がり気味になり背中を丸めてバランスをとった姿勢になります。
この状態が長く続くと、膝が伸び切らなくなります。
筋肉の特徴
大腿四頭筋は関節を動かすだけでなく、膝関節の安定性や衝撃吸収にも役立っています。
膝の関節は骨と骨の接合部分が浅いため不安定になりがちですが、大腿四頭筋などが働くことで安定しています。
膝関節で最も重要な役割を果たしているのが関節軟骨ですが、関節軟骨は磨耗したら元に戻りづらいのが特徴です。
そして大腿四頭筋の筋力が衰えると、軟骨の磨耗を早めてしまい変形性膝関節症の原因となります。
大腿四頭筋は平地での歩行ではあまり働きませんが、山登りや階段などで働きます。
歩行の際の立脚初期には大腿四頭筋が活躍しますが、大腿四頭筋の筋力が低下していると大殿筋やハムストリングス、下腿三頭筋などがカバーします。
スマート筋トレ
大腿四頭筋は速筋の割合が多く、ウォーキングではあまり使われません。
階段などの膝が曲がる動作の時には大腿四頭筋が使われています。
ですが、階段の登りの際には大殿筋も同時に働くので効果が半減します。
対して階段の下りでは大腿四頭筋がメインで働くので、階段の下りの方が大腿四頭筋を刺激する効果があります。
左右の膝屈伸もおすすめです。
足を肩幅よりも大きく開いて左右に重心を移動させましょう。
左右に5回ずつくらい動き、一日に3セットほどしましょう。
この時に膝を深く曲げる方が大腿四頭筋に刺激が入ります。
膝痛が出る人は軽いスクワットなどもおすすめです。
まとめ
大腿四頭筋は膝をしっかりと伸ばすのに重要です。
膝が伸び切らないと猫背になり高齢者の歩き方になってしまいます。
若々しい歩き方を目指すなら大腿四頭筋を鍛えましょう。