副腎疲労と機能性ディスペプシアが同時に起こる東洋医学の脾腎陽虚

「うつ症状が治らない」

「食欲がわかずに吐き気がする」

「ずっと身体がだるくて動けない」

こんな悩みを抱えていませんか?

こんな症状は現代医学なら副腎疲労や機能性ディスペプシアと判断されがちです。

東洋医学では脾腎陽虚(ひじんようきょ)の証と判断します。

こちらでは、副腎疲労や機能性ディスペプシアと診断されやすい脾腎陽虚の対処法について書いています。

 

脾腎陽虚(ひじんようきょ)とは

脾腎陽虚とは、脾陽虚と腎陽虚が同時に起こっている状態です。

基本的には脾気虚から脾陽虚に発展し、脾陽虚が腎陽虚の原因となります。

現代風に言えば、機能性ディスペプシアなどの胃腸の不調から副腎疲労へと発展した状態です

一般に脾腎陽虚は慢性の胃腸病や内分泌系の機能低下、加齢などがきっかけで起こります。

脾は身体の消化吸収を担当し腎の陽気に助けられており、腎の陽気は温煦作用のことで老廃物を排泄して気血を循環させ全身を温めています

腎陽虚になるころには他の陽虚も伴っている事が多いので、腎陽虚は陽虚証のうちで最も程度の重い陽虚証と考えられています。

腎臓による体温の調節はナトリウムの再吸収によって行われます。

身体は一定の塩分を確保することで血圧を維持し、一定の血圧を確保しないと身体の隅々まで血液がいかないので冷えやすくなります。

そして脾陽虚はグルカゴンの不足から起こり、グルカゴンは熱産生を促すと同時にナトリウムの再吸収も促すからです

腎陽虚は糖尿病や慢性腎炎、副腎皮質機能低下などからも起こります。

五更泄瀉(ごこうせっしゃ)と呼ばれる明け方の下痢は脾腎陽虚の特徴の一つです。

脾腎陽虚の特徴は、

  • 腰や膝がだるい
  • 耳鳴り
  • 浮腫(むくみ)
  • 腹痛や下痢
  • 意欲が無い

などになります。

腎が弱ると塩辛い食べ物が欲しくなるのは、ナトリウムの再吸収を促すアルドステロンが不足するからです。

そのため、昔は脾腎陽虚の時にはぬるい塩水を飲ませることで下痢止めとしていました。

脾腎陽虚は現代の副腎疲労にも似た症状が現れます。

脾腎陽虚を解消するスマート筋トレ

脾腎陽虚を解消するには股関節を動かすのが効果的です。

股関節を深く屈曲すれば骨盤から背骨、腹部までを刺激してくれ、消化器系や腎臓はその辺りを刺激することで機能が高まります。

やり方)

  1. しゃがんで両手を床につく
  2. 息を吸いながら右足を後ろに伸ばす
  3. 息を吐きながら正面を向く

大切なのは股関節を前後に大きく開くことです。

硬い人は無理をせずに開ける範囲で股関節を動かしていきましょう。

太陽礼拝のポーズ4

まとめ

副腎疲労は東洋医学から見れば脾腎陽虚です。

消化器系の不調から始まり、腎機能の低下に伴い身体が冷えている状態です。

そのため、食生活の改善とともに股関節の運動をすることが副腎疲労の解消へとつながります。

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