「血液検査で貧血だと言われた」
「たまにめまいはするが、あまり気にしていない」
「そんなに急いで対応した方が良いんだろうか?」
こんなことで悩んでいませんか?
老人性貧血は誰でも可能性がある疾患です。
こちらでは、老人性貧血の原因と対処法について書いています。
徐々に増える老人性貧血とは
70歳が近づくと増えてくるのが老人性貧血で、血液の循環量とヘモグロビン濃度が低下することで起こります。
原因はヘモグロビンを造る機能が低下することで、高齢になるほど個人差は大きくなります。
原因には栄養不足や慢性出血による鉄欠乏性貧血がほとんどで、慢性出血の多くは消炎鎮痛剤の副作用や痔などの消化管出血が原因と言われています。
運動不足で血流が悪い人ほど貧血は起こりやすいですが、多種類の投薬を受けている人では薬剤性貧血も少なくないのです。
また腎臓からのホルモンの分泌量が減ることで、ヘモグロビンの生産量が減る場合もあります。
ヘモグロビンが減ることで脳の酸素が不足すると物忘れや集中力の低下が起こりやすくなります。
薬剤性貧血
薬剤性貧血の原因として多くの報告がありますが、特に多いのは抗菌薬と言われ42%にも昇ると言われています。
抗菌薬の中でもセフェム系は感染症治療において非常に良く使われ、呼吸器や皮膚・耳・尿路など広い範囲の細菌感染症に対して効果を発揮します。
薬剤性貧血の中にも
- 溶血性貧血
- 鉄芽球性貧血
- 巨赤芽球性貧血
などがあります。
基本的に薬剤服用中における貧血は副作用による可能性を意識する必要があります。
投薬後の7~10日目に薬剤性貧血は起きやすいですが、数時間~1日で発生する場合もあるので注意が必要です。
赤血球の寿命を考えれば過去4ヵ月程度の服用履歴を確認する必要もあるのが現状です。
薬を減らす際には医師と相談してからにしましょう。
安易な鉄分の摂取に注意
鉄剤を内服するときには副作用に注意が必要で、過剰に鉄分を摂取すると胃や十二指腸が刺激され吐き気や下痢などを引き起こすことがあります。
通常であれば鉄分を摂りだして6~8週間でヘモグロビンは正常化し、6ヶ月ほど続けることで貯蔵鉄であるフェリチンが蓄えられます。
フェリチンとは体内の鉄分の20~30%に当たり、肝臓や脾臓、骨髄などに貯蔵鉄として蓄えられています。
基本的に鉄分は薬剤を摂らなくても食事での補給が可能です。
マグロやカツオ、レバーや牛肉の赤身などを定期的に摂取することが勧められます。
ただし植物に含まれる鉄分は吸収率が低く、胃腸が弱い人ではさらに吸収率が下がります。
まとめ
60歳を過ぎると誰でも多少は貧血気味になります。
特に運動不足により血流量が低下している人ほど貧血のリスクは高まります。
そのため、食事と並行して運動も意識して行いましょう。