東洋医学から見たアトピー性皮膚炎の捉え方と対処法

肌の痒みに悩まされていませんか?

「すぐに搔いてしまう」

「肌が荒れてくる」

「長く続いている」

こんな症状は身体の内側に問題があるかもしれません。

今回のブログを見ればアトピー性皮膚炎の東洋医学の捉え方と、対処のための漢方と薬膳が分かります。

今回も東洋医学が大好きな鍼灸あん摩マッサージ指圧師の福原がお送りします。

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎は肌が乾燥する水虚もありますが、水虚のせいで血流が悪くなる血滞まで進行している場合が多く見られます。

血滞は水虚や交感神経が優位な気滞がきっかけで起こる事が多く、気滞により熱がこもって痒みが出る場合と皮膚が乾燥して炎症が起こる場合の2種類があります

まず水虚の場合は保湿をして皮膚の潤いを保つ事が必要になり、水分も補給して血滞を解消する事が必要となります。

次に気滞の場合は熱を発散させるために毛穴を緩めて汗をかく事も必要となり、適度に運動をして体温調節が出来る身体にする必要があります。

また、肌のターンオーバーが乱れて皮脂が多すぎると水分が蒸発しづらくなって体温調節が下手になる傾向があります

そのため、肌のターンオーバーを整えるために睡眠や食事に気を使う必要もあります。

アトピー性皮膚炎の漢方薬

アトピー性皮膚炎によく使われる漢方薬が温清飲(うんせいいん)で、熱を冷ます黄連解毒湯と血行を高める四物湯を合わせた構成です。

温清飲は炎症を鎮めつつ組織の修復を促す効果があり、炎症の急性期が過ぎて落ち着いてきたときに重宝されます

次にステロイドなどの強い消炎作用を持つ薬の補佐として、柴苓湯(さいれいとう)も用いられます。

柴苓湯はステロイドの副作用である肝機能の低下と浮腫みを解消するのに役立つので病院でも処方されます。

基本的に炎症が強すぎる時には漢方薬では効果が不足する事があるので、急性期には主にステロイドが使用されます。

強い炎症が鎮まり慢性期に移行する際に漢方は効果を発揮する事が多いので、食事や睡眠と合わせて用いましょう

季節ごとの薬膳ケア

薬膳の基本となるのは抗炎症作用のある食材を摂る事で、オメガ3脂肪酸が豊富なサバやイワシなどの青魚やアマニ油やえごま脂が推奨されます

また、炎症を起こすヒスタミンを抑制するのがポリフェノールで、甜茶やベリー類、カカオなども注目されています。

東洋医学から見ると季節ごとにアトピー性皮膚炎を悪化させる原因が違うので、季節に合わせた食事も重要と考えます。

春から夏にかけては気滞による炎症が起こりやすいので、オレンジやグレープフルーツなどの酸味のある果物がお勧めです。

秋から冬にかけては水虚が起こりやすいので、梨や大根、蓮根に豆腐、山芋などがお勧めとなります。

また、一年を通じて水分代謝を高めておきたいので、冷たい飲み物は避けてジャスミンティーなどでリラックスするのも大切です

まとめ

アトピー性皮膚炎は気滞や水虚がきっかけとなる血滞が原因です。

漢方では温清飲やステロイドの補佐として柴苓湯が用いられます。

薬膳では春から夏なら気滞を解消する食材で、秋から冬なら水虚を解消する食材を選びましょう。

⇒体質から変える!大阪市北区で東洋医学の整体が受けられます

祝日はお休みです。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。