「最近、下半身が冷える」「下半身がだるい」「トイレが近い」
そんな症状は東洋医学では腎を含む下焦の弱りと関係があります。
今回は東洋医学における下焦を解説し、さらに骨盤底筋と腎の意外な関係、そして腎陽虚を解消するセルフケア をまとめて分かりやすく解説します。

東洋医学の下焦とは
東洋医学では体幹を上焦・中焦・下焦(げしょう)に分けて考える三焦という概念があり、その中でも下焦は泌尿生殖器を指しています。
下半身の循環を担当し体の土台とも言える場所で、腎臓や膀胱、生殖器、骨盤周りの筋肉などが含まれます。
この下焦が弱ると起こりやすいのが下半身の冷えやむくみ、尿トラブルなどです。

特に50代以降は下焦の弱りが加速しやすいのが特徴で、男性の性欲の低下などにも大きく関わります。
下焦では水溶性の老廃物を代謝して排泄するので、機能が低下すると体に老廃物が溜まって足腰のだるさが現れます。
また、下焦の弱りは糖尿病の原因となる腎の弱りも招き、頻尿や尿の濁りなどの原因ともなります。

骨盤底筋を鍛えると腎を守れる
骨盤底筋は下焦を支える役割をしているので、骨盤底筋が弱くなると内臓が下がり腎や膀胱が弱くなります。
また、加齢に伴い腎が弱ると骨盤底筋も弱くなり、下焦は本来の水分代謝を行えなくなります。
結果として尿もれや頻尿が起こりやすくなりますが、最近では骨盤底筋の弱りから若年性の尿漏れも増えています。

東洋医学では骨盤底筋を鍛える事で、腎を含む下焦を元気にして水分代謝を高める事を目指します。
骨盤底筋は横隔膜と連動して動くので、腹式呼吸をしながら肛門を締めると骨盤底筋を鍛えるのに効果的です。
また、座る際にもお尻の筋肉で座らずに、骨盤を立てて座骨で座るようにすると骨盤底筋は弱りにくくなります。

腎陽虚を解消するには
下焦の弱りは基本的に腎の弱りであり、冷えが強い時は腎陽虚と呼ばれます。
腎陽虚とは腎が弱って体を温めるエネルギーが不足した状態で、主に下半身の冷えやむくみがひどくなります。
特に朝に強いだるさを感じやすく、尿量が減少するものの頻尿となるのが特徴です。

予防するためには足湯や入浴の習慣に加えて、腰回りを冷やさない事が大切です。
また、下半身を鍛える事も効果的なので、階段の昇り降りやスクワットをする習慣も腎陽虚の解消につながります。
そして腹式呼吸をする習慣を取り入れ、さらに息を吐く時に肛門を締めるようにするとより効果が高まります。
就寝は23時までを目標にして、寒い夜の時間はなるべく布団に入っているようにすると腎は冷えにくくなります。

まとめ
東洋医学の下焦とは泌尿生殖器を指します。
下焦は骨盤底筋と関係が深く、骨盤底筋が弱ると下焦も弱ります。
普段から冷やさないようにして腹式呼吸と一緒に肛門を締めるようにしましょう。
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