「人の名前が出てこない」
「昨日したことが思い出せない」
「道に迷うようになった」
自分のことでなくても家族のことで、こんな悩みを抱えていませんか?
これらは認知機能の低下が招いている症状です。
こちらでは、認知機能が低下する原因と対処法について書いています。
不足すると怖いDHAとEPA
DHAはドコサヘキサエン酸と呼ばれ、 CH3CH2(CH=CHCH2)6CH2COOHの化学式で表されます。
EPAはエイコサペンタエン酸と呼ばれ、CH3CH2(CH=CHCH2)5(CH2)2COOHの化学式で表され、DHAと同じ不飽和脂肪酸と呼ばれる脂質です。
認知機能の低下はこれらの脂質が不足することも原因の一つと考えられています。
化学式から分かるように似たような構造で、どちらもω‐3脂肪酸ですが性質には違いがあります。
DHAは人間の脳や目の網膜の脂質成分で、分解されてケトン体になると脳の栄養素となります。
EPAは脳内にはほとんど存在せず、血液サラサラ効果や中性脂肪を低下させる作用がDHAより高くなります。
脳のエネルギー源はブドウ糖だけと言われてきましたが、ブドウ糖が不足してしまった時は肝臓で作られるケトン体が利用されることがわかりました。
なぜDHAやEPAが不足するのか?
DHAやEPAは魚に多く含まれる脂質です。
そのため食生活が偏っている人は不足する傾向にあり、DHAやEPAが不足することで脳の機能が低下すると考えられます。
そのため普段から魚を食べるのが大切ですが、焼いたり煮たりすると脂質は流れ出るので理想は刺身となります。
グラフから見てもらったら分かる通りに、DHAが多い魚はEPAも多くなっています。
そのため両方を意識して摂らなくても、どちらかを意識すれば十分です。
魚の旬で比べると、
- マグロは秋から冬
- サバは晩秋から2月
- ブリは12月から2月
- イワシは9月から1月
- サンマは秋
などの時期に脂質が増えるようになっています。
そのため秋から冬は特に刺身を意識して食べることがDHAやEPAを摂取するのに効果的です。
ちなみに春が旬の魚にはサワラやマダイ、夏が旬の魚にはアジやアマダイがあります。
まとめ
認知機能が低下する原因は脳での脂質が低下することがだと考えられています。
脂質は脳の構成成分でもあり、一部はエネルギー源となります。
そのため普段から意識してDHAやEPAを摂取することは効果的と言えるのです。