「脈が乱れて不安になる」
「急に胸が苦しくなったり息が苦しくなったりする」
「急に疲れを感じたり足がだるくなったりする」
このような症状は不整脈ですが、一時的に起こっては消えるので病院では異常を見つけにくいのが特徴です。
こちらでは不整脈が起こる原因と対処法について書いています。
肩甲骨を硬くする心臓神経叢
心臓では、
- 知覚神経
- 交感神経
- 副交感神経
が絡み合って神経叢を作り心臓神経叢と呼ばれています。
この心臓神経叢を刺激すると、血圧や脈拍が変化することが分かっています。
心房細動などの緊急の疾患を治療する際には、心臓に密に分布する自律神経を焼灼する方法もあります。
心臓表面の脂肪組織に電気刺激が加えられると自律神経の反射により脈が遅くなります。
発痛物質であるブラジキニンは心臓表面に存在する副交感神経ニューロンを興奮させます。
ブラジキニンは発痛物質の一つとして有名ですが、心拍数減少や血圧低下作用などの循環器系に対する作用もあります。
本来ならブラジキニンはすぐに分解されますが、高血圧の時に処方されるACE阻害薬によってブラジキニンが蓄積されると血圧は低下し心拍数が減少します。
またブラジキニンはナトリウムイオンの排泄を促して尿量を増加させます。
降圧剤の乱用によりブラジキニンが蓄積すると不整脈の原因となります。
肩甲骨の動き
心臓に異常がある時には肩甲骨の周りに締め付けられるような痛みが出ることがあります。
ただし、痛みを感じる人だけでなく違和感だけの人もいて、心臓が原因の場合は動悸や息切れも伴います。
ブラジキニンは副交感神経を刺激するので、交感神経が優位な人に多く分泌されるのです。
普段から過労やストレスがあり、運動不足で塩分の摂取量が多い人が起こりやすいのも特徴です。
一般的には狭心症などの心不全を患っている人に多く見られます。
この原因には心臓神経叢が関わっていると考えられています。
ブラジキニンは血管を拡張させる一酸化窒素を放出させて毛細血管を広げる働きがあります。
肩甲骨の動きを良くするスマート筋トレ
不整脈を予防するには、普段から肩甲骨周りの血流を良くして過剰なブラジキニンを分泌させなことが重要です。
やり方)
- 足を肩幅よりも大きく開く
- 股関節から上半身を倒す
- その状態から腕を伸ばして捻じる
次は身体を起こしましょう。
- 足幅はそのままで両腕を水平に伸ばします
- その状態から身体を左右に90度に捻ります
次は両足を前後に広げます。
- 両腕を前方に突き出して伸ばします
- その状態から腕を伸ばしたままクロールのように動かします
- 前後の足を入れ替えて同様に行います
普段からこのスマート筋トレを行っておくことで不整脈は起こりにくく血圧も下がりやすくなります。
まとめ
不整脈は自覚症状が少ないですが、放っておくと重篤な疾患につながる恐れがあります。
原因となるのは心臓周りの血流を悪くする肩甲骨の硬さと降圧薬の副作用です。
だから普段から肩甲骨を動かして、薬に頼らないことが大切です。
参考文献
https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-19K07287/
http://www-yaku.meijo-u.ac.jp/Research/Laboratory/chem_pharm/09jugyou/5.angiotensin.pdf