東洋医学から見た喘息の原因を知っていますか?
「免疫反応の一つ」
「アレルゲンを吸い込むから」
「自律神経の乱れ」
東洋医学ではこういった原因よりも体質を問題視します。
今回のブログを見れば喘息になりやすい体質と、体質を変える方法が分かります。
今回も東洋医学が大好きな鍼灸あん摩マッサージ指圧師の福原がお送りします。
東洋医学から見た喘息
喘息は炎症などにより気管支が狭くなり呼吸困難や咳などの症状を生じる疾患です。
東洋医学で喘息の根本的な原因と考えるのが痰の存在で、痰とは体内の水分の滞りである水滞を指しています。
体内の水分の巡りを調節しているのが脾・肺・腎であり、それらの臓器のどれかに不調が生じやすいのが喘息になりやすい体質と考えています。
胃弱で喘息を患っている人は脾気虚が多く、子どもの喘息によく見られ成長とともに胃腸が強くなれば症状がマシになります。
肺が弱くて喘息になる人は過労などで症状が悪化するのが特徴で、普段から風邪を引きやすく息切れしやすくなります。
そして腎の機能低下による喘息は加齢に伴い現れやすく、体温が下がっている時ほど悪化しやすくなります。
水滞の影響
水滞とは体内の水分の巡りが滞っている状態であり、脾・肺・腎の働きが低下している状態と考えます。
東洋医学の考え方では脾は肺を助け、肺は腎を助ける関係にあり水分の巡りを担当しています。
脾が弱った脾気虚では消化吸収の機能が低下し、そのせいで肺のエネルギーが不足して水滞が起こるようになります。
脾気虚が長く続くと身体の水分が不足した水虚の状態にもなり、身体の潤いが不足する事で肺は動きづらくなります。
肺は呼吸を左右していますが、水分が不足して肺水虚となる事で本来の機能を発揮できなくなります。
腎は身体の保水力を左右しますが加齢とともに弱り、肺腎水虚となる事で高齢者喘息の原因となります。
肺の働きを高めるには
東洋医学における肺は呼吸をするだけでなく、気と水の巡りを高める役割があります。
脾から栄養を受け取り潤いを保つ事で肺の機能は保たれるので、肺の働きを高める時には脾も同時に高める必要があります。
肺の機能が低下すると息切れしやすくなり、呼吸が浅いせいで酸素不足となり代謝も低下します。
気の流れというのは酸素を運ぶ作用でもあり、酸素が不足すると酸欠を起こしやすい腎臓の機能が低下します。
そのため、喘息の症状を解消するには運動をして深い呼吸をする事が必要であり、深い呼吸をするためには身体を潤わせることも必要となるのです。
運動とこまめな水分補給も大切ですが、豆腐とワカメの味噌汁などで身体を温めて腎臓の機能を高める事も大切になります。
まとめ
喘息の体質とは脾・肺・腎の機能が低下している状態です。
脾・肺・腎の機能が低下する事で水滞が起こり喘息となります。
体質を変えるには運動して深い呼吸をする事と身体を温めて水分補給をする事です。